9/16(土) 公開記念舞台挨拶レポート
本作の公開を記念して、主人公・菊入正宗役の榎木淳弥、正宗の同級生・佐上睦実役の上田麗奈、謎の少女・五実役の久野美咲、正宗の父親・昭宗役の瀬戸康史、正宗の叔父・時宗役の林遣都、そして脚本・監督の岡田麿里が登壇した公開記念舞台挨拶を、新宿ピカデリーにて行いました!
*舞台上で登壇者全員での記念写真
「変化を禁じされた町」で葛藤を抱えながら生きる14歳の主人公・正宗を演じた榎木淳弥は、「時が止まってしまって、変わってはいけないという設定はファンタジーだが、現実世界でも押さえつけられる場面って学校や社会とかでもあると思う。僕も違うことをやりたくても『同じようにしろ』と言われたことがある」と共感を示し、「正宗はこの世界のどこかにいそうな人物像、リアリティがある」とコメントしました。
*凄くエネルギーがある映画だと語る榎木淳弥
自らを噓つきな狼少女と称している正宗の同級生・睦実を演じた上田麗奈は、「私も14歳だったころ、自分の本当の気持ちを出せなかった。嫌われるのがイヤで」と睦実との共通点を明かし、そんな睦実の魅力を「周りからみたらミステリアスと思われる、無駄なアンニュイさを出しているけれども、出そうと思って出していないところ」と語りました。
*公開を迎え幸せないっぱいな気持ちの上田麗奈
謎の少女・五実を演じた久野美咲は、感情を爆発させ泣き叫ぶシーンが既に話題となっていることに対して、「五実は純真無垢で世界のことを何も知らなくて、真っ白な状態の女の子。でも、正宗や睦実とかかわることで心が動き出して、変わっていく表現を心掛けた。泣き叫ぶシーンは感情が一番爆発するシーン。初めての経験をしてどうしたらいいのか分からない葛藤、どうしようもない気持ちを込めて叫んだ」と収録を振り返りました。
*「将来の夢」を発表するコーナーで、フリップトークをする久野美咲
かねてからアニメファンであることを公言し、本作がアニメ声優デビュー作となる瀬戸康史は、「逆に僕で大丈夫なのかと…皆さんがどんな反応をするのかドキドキしている…」とコメントすると、岡田監督からは「大丈夫です!」と太鼓判が押されました。林遣都も「瀬戸さんすごいなって思った」と称賛し、観客からも割れんばかりの拍手が贈られました。これに安堵したのか瀬戸は、「前向きに声優のお仕事をやっていきたい。MAPPAさん、宜しくお願いいたします!(笑)」と茶目っ気たっぷりな笑顔を見せアピールしました。
*声優デビューを飾り感謝の意を述べる瀬戸康史
正宗の叔父である時宗を演じた林遣都は、「観客皆さんの食い気味の拍手から、すごい映画なんだなと確信しました」と観客の熱量の高さに驚きを見せました。アフレコ収録の体験を聞かれると、「まだ全部の画が見えていない状況で演じるのは難しかった」と苦労を明かしつつも、演じた時宗の魅力を「守りたいものの為だったり、貫きたい信念の為に、自分を犠牲にして行動するところ」と語りました。
*セリフを発していく中で時宗の想いに触れた林遣都
そんな声優陣に対して岡田監督は、「キャラクターを作る上で、皆さんの演技を画に活かしたいと思った。皆さんには思うようにやっていただいて、そのパワーにスタッフが影響を受けて、それをまた画にして、とキャッチボールできたらいいなと。刺激がある演技をしていただいて感謝している。声をやっていただいたというより、皆さんには一緒にキャラクターを生み出していただいた」と声優陣のパワーみなぎる演技に感謝を述べました。
最後に、観客に向けて岡田監督は「喜びも苦しみも全部『アリスとテレスのまぼろし工場』の中にある数年でした。皆さんに観てもらえて嬉しく思っています。一緒に作品を作ってきた人たちとまた新しい夢をみて、皆さんに観ていただけたら嬉しいです」と感謝の気持ちを込めたメッセージを贈り、イベントは幕を閉じました。